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Part2

どうも。

最近帰りのバスでいつも小説の続きを推敲しています。

何かと期待の声がびっくりだったので

期待にはこたえなくてはなぁと。

というわけで久々にUPします。



やっとの思いで辿りついた村は、いつもと変わらない日常が広がっていた。
農作業をする者や、談笑している者、ひなたぼっこをしている者。
全くいつもと変わらない風景、今はそれが逆に不気味だった。
「じいちゃんは!?」
近くにいた人に、そう聞く。
「村長か?村長なら多分文月山(ふづきやま)にいるだろうよ。
いつも通りてっぺんで、なんかやってるはずだ。」
「そっか、ありがとう!」
「それにしても・・・文月山かぁ・・・」
文月山はこの蒼往村(そうおうむら)の裏に位置していて、
一時間に一回、人力車の送迎便が存在している。
山道は荒れてはいないが、上り坂が急であり、結構な体力を要する。
「登るのはキツいな・・・でも・・・行くしか無いな。
山のてっぺんなら人も少ないだろうし、丁度いいかな。」

山へ運んでくれる人力車をやっている大男の家に到着するころには、
異常に気付いた。あまりにも、静か過ぎる。
「すいませーん!!」
家の前から、聞こえるように声を張り上げても返事は無い。
「あれぇ?おっかしいなぁ・・・。」
家の前で首をかしげていると、近くに居た若い男がこう言った。
「ああ、あの人は今病気にかかってて仕事を休んでるんだ。
おやっさんもさっきしょうがないからってことで一人で歩いていったんだ。」
「嘘だろ!?あの山を一人で、しかも歩いてだって!?」
「あぁ。なんか妙に悟ったような顔してたな。」
「う~ん・・・・。」
冷音は悩んだ。村長が戻ってくるのを待つ手もあったが、待っている間に
不安に押しつぶされそうだった。
「仕方ない・・・俺も登るかぁ・・・。」
気は進まなかったが、不安に駆られてそわそわしながら待つのも嫌だった。

by naoyataka | 2010-09-11 21:37 | 詩&小説
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繋がる空とすべての物語


by 久我思人
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